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掲載日2021.05.08
2021.05.08

セイヨウタンポポとアカミタンポポ

タンポポにはもともと日本に生えている「在来種(ざいらいしゅ)」と、外国からやってきた「外来種(がいらいしゅ)」があります。日本のタンポポと外国のタンポポを見分けるには、花を包んでいる緑色の部分「総苞片(そうほうへん)」を観察します。総苞片がぴったりとくっついていれば日本のタンポポ、外側に反り返っていれば外国のタンポポです。



外国のタンポポといえば、セイヨウタンポポが有名です。科学館のまわりにもたくさん咲いています。みなさんのおうちの近くにもきっとありますよね。
でも、ちょっと待って!それは本当にセイヨウタンポポですか?

セイヨウタンポポによく似た、アカミタンポポという外来種があります。アカミタンポポの花は黄色く、花の下にある総苞片は反り返っています。ここまではセイヨウタンポポにそっくりです。図鑑によると、セイヨウタンポポに比べ、アカミタンポポのほうが葉っぱの切れ込みが深いそうです。しかし季節による変化や、個体差が大きいため、葉っぱで見分けるのは簡単ではないようです。

では、セイヨウタンポポとアカミタンポポをどうやって見分けるのか。それは、花が終わった後にできる果実(かじつ)の色に注目します。


セイヨウタンポポの果実


アカミタンポポの果実

写真を見てください。綿毛の根元に重りのような果実がついていますね。セイヨウタンポポの果実は茶色、アカミタンポポの果実は赤色です。アカミタンポポという名前は、この果実の色に由来しているのです。


左からセイヨウタンポポ、アカミタンポポ、カンサイタンポポの果実

広島でふつうに見られる日本のタンポポ、カンサイタンポポの果実と比べてみました。カンサイタンポポの果実はうすい黄色です。大きさはどうでしょうか。外来種の2つに比べるとカンサイタンポポの果実はひと回り大きいことがわかります。

最後に、綿毛を観察しました。綿毛はパラシュートのように風に乗って種を遠くまで運ぶ大事な役割を持っています。生物顕微鏡(せいぶつけんびきょう)を使って100倍に拡大すると・・・

上から順番に、セイヨウタンポポ、アカミタンポポ、カンサイタンポポの綿毛です。1本1本にたくさんのトゲが生えているのがわかりますか?私はまったく予想していなかったので驚きました。

インターネットで調べると、タンポポと同じ「キク科」の植物の中には、トゲのある綿毛を持つ仲間がいました。なぜトゲが生えているのか、調べてみましたが、理由を見つけることができませんでした。

もしかしたら、近くを通った動物にくっついて運んでもらうためなのか、風に飛ばされた先で、入り込んだ土のすき間にひっかけて動かないようにするためなのか・・・
みなさんはどう思いますか?


タンポポの綿毛の拡大写真(倍率100倍)