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掲載日2020.06.17
2020.06.17

「おうちでミュージアム」身近な自然を楽しもう②

皆さんのおうちの近くに川はありますか?
広島には大きな川がいくつも流れていて、川の終点は海です。

海には「潮の満ち引き(しおのみちひき)」または「潮汐(ちょうせき)」と呼ばれる現象があり、海面の高さが高くなる「満ち潮(みちしお)」と、低くなる「引き潮(ひきしお)」がおよそ1日に2回くり返されています。

これは月と太陽の引力に海水が引き寄せられることで起こります。
特に満月と新月の前後は「大潮(おおしお)」と呼ばれ、海面の高さの差が大きくなります。

川の終点に近い場所は、かぎりなく海に近い川なので、潮汐の影響を受けます。

この写真は5月の大潮の日、広島市の西側を流れる八幡川(やはたがわ)の終点の様子です。



引き潮の時には、水がなくなり、広い砂地があらわれます。
潮が引いたときにできるこのような広い砂地や、どろでできたでい地を「干潟(ひがた)」といいます。

大潮の日は干潟がもっとも広くなるので、観察にはとても良いです。

干潟を歩くと、たくさんの小さな穴が見つかります。じっと待っていると穴の中から何か出てくるかもしれません。砂地に残った水たまりも観察してみましょう。


マメコブシガニ


ハゼの仲間


マテガイ


こちらは6月の大潮の日、元宇品の海岸の様子です。



海岸では、引き潮になると、ふだんは海に沈んでいる「磯(いそ)」が姿をあらわします。

ごつごつした岩の表面や、岩かべのすきま、岩のくぼみにできる水たまり「潮だまり(タイドプール)」をじっくり観察してみましょう。干潟とはまたちがった生きものたちを見つけることができます。

磯では、波をかぶったり、岩の間を海水が強く流れたりするため、岩にしっかりとはりつくことのできる生きものが多くみられます。


ミドリイソギンチャク


クロシタナシウミウシ



カラマツガイとその卵

干潟や磯で自然観察をするときは、活動にふさわしい服そう、持ち物を準備しましょう。

むやみにたくさんの生きものをつかまえたりせず、観察が終わったら、できるだけ元の場所に返してあげてください。
ひっくり返した石も元にもどしましょう。石の表面にはりついて暮らす生きものは、そのままでは動けず生きていけません。

潮が満ち始めたらすぐに岸にもどりましょう。潮はあっという間に満ちてしまい、沖のほうにいるともどれなくなることがあります。あらかじめ、満ち潮と引き潮の時間を調べておくといいですね。

マナーやルールを守って、安全に楽しみましょう。