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掲載日2018.06.02
2018.06.02

火星大接近!


図1 火星が地球に最接近(2018年7月)

6月に入り夜空が観察しやすい気候になりました。今年の夏(7月31日)には2年2か月ぶりに地球と火星が最接近します。特に今回は地球と火星の距離が2003年以来15年ぶりのとても近い距離になります。

図1 火星が地球に最接近(2018年7月) 提供:国立天文台


図2 火星は夜空のどこに見えるの?

図1で分かるように地球や火星は太陽の周りをまわっています。地球の軌道は円に近いですが火星の軌道は地球よりもつぶれた楕円形のため、地球と火星の距離は一定ではありません。また、地球と火星はおよそ2年2か月ごとにお互いに近づくため、その距離が近い時は5600万km程度、長い時は1億km強と、その差が倍程度になります。今回の最接近の7月31日には-2.8等星(1等星は街中でも見ることができる明るい星ですが、その60倍以上の明るさ)という大変明るい星となって観察することができます。最接近の前後一か月間も-2等級と十分明るく見えますので、今年の夏はこの日に限らず火星に注目してみてください。科学館でも当日は観望会を実施しますので是非ともご参加ください。(要事前申込。往復はがきで募集中。定員:100名、詳しくはホームページのトップページに掲載中)

図2 火星は夜空のどこに見えるの? 提供:国立天文台

火星を含めた惑星は星座を形作る恒星の動きとは違って大変不思議な動きをします。恒星は年間を通して観察してもお互いの位置関係が変わりませんが、惑星はその間を移動していきます。例えば今年の火星は図2のように移動します。このように恒星の観察を惑わす動きをすることから「惑星」と名付けられたそうです。皆さんも火星に限らず惑星の観察をしてみると星にもっと興味がわくかもしれませんね。特に今年の夏は、木星や土星を火星と一緒に観察できますし、夕方の西空には「宵の明星」として金星も観察できます。楽しみにしてください。