科学のお話
2017年7月7日(金)
紫キャベツで色変化の実験をしよう!!
アジサイの花
~水溶液の酸性・アルカリ性を調べよう~
6月から7月にかけてアジサイの花が咲いているのをよく見ますね。この花の色が土壌の性質によって変わることはよく知られています。これはアジサイの花の中にアントシアニンという色素が入っているためにおこる変化です。アントシアニンは、酸性かアルカリ性かで分子構造が変化しますが、酸性では赤に、アルカリ性では青、緑や黄色に色が変わるため、このアントシアニンをつかうと水溶液の性質が酸性かアルカリ性なのかを調べることができます。
科学教室「不思議な色水で遊ぼう」より
今回はこのアントシアニンを利用して水溶液が酸性かアルカリ性かを調べる方法を紹介しましょう。
そこで登場するのが、紫キャベツです。紫キャベツにもアントシアニンが含まれているので、酸性・アルカリ性の性質に合わせて色が細かく変化します。このため紫キャベツから作られた液は、酸性・アルカリ性を調べる指示薬として使えるのです。右の写真は、紫キャベツから作った液に色々な液体を入れたときの色の変化です。いろいろな色に変化しますね。
紫キャベツ
紫キャベツをつかった指示薬の作りかたを紹介しましょう。
①準備するもの
・紫キャベツ
・なべ
・コーヒーフィルター(もしくはざる)
・包丁、容器など
②作り方
・紫キャベツを線切りする。
・なべに水(500mL)と紫キャベツ(1/8玉分)を入れ火にかけます。水が沸騰してから5~10分程度煮ます。
・冷めたら、コーヒーフィルター(もしくはざる)でこします。こされてできた液体が指示薬です。
この指示薬を使い、身の回りにある水溶液の色変化を調べてみましょう。
この指示薬を使い、身の回りにある水溶液の色変化を調べてみましょう。
紫キャベツの指示薬に酸性やアルカリ性の水溶液を加えたときの色変化
ここでは、紫キャベツから指示薬を作りましたが、アントシアニンが含まれているものは紫キャベツやアジサイの花以外にもたくさんあります。ぶどうの皮・ブル-ベリー・黒豆の煮汁・なすの皮などです。その他にもたくさんありますよ。皆さんも色々なものから指示薬を作って実験してみましょう。