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ホーム > 科学のお話 > 浮沈子(ふちんし)って何だろう?


科学のお話

2015年6月27日(土)

 では、なぜ、「浮沈子」は浮き沈みするのでしょうか?

 ペットボトルをにぎると、その力がたれびんの中の空気に力が伝わります。その結果、たれびんの中の空気が縮み、水が入ってきます。たれびんの中に水が入ると、重くなるので、沈みます。放すと逆に押す力小さくなり、ためびんの中の空気がもとに戻って、水がたれびんの中から出ていくので軽くなり浮き上がります。

 もう少し、詳しくお話ししましょう。
この浮沈子の動きには、「パスカルの原理」「アルキメデスの原理」というとても有名な科学の原理が隠されています。

 ペットボトルの中に密閉された液体(水)の一部に圧力を加えると、それと同じ大きさの圧力が液体全体に広がります。(これをパスカルの原理といいます)この圧力がたれびんの中の水や空気にも伝わり、圧力が大きくなります。空気は水に比べて押し縮められやすいため、たれびんの水はほとんど縮まずに、空気が縮みます。つまりペットボトルを押すことによってたれびんの中の空気が縮みます。その空気が縮んだ量だけ、たれびんの中に水が入り込んできます。

 ペットボトルの中の圧力が大きくなり、たれびんの中に水が入ると、浮く力(浮力)が小さくなり沈みます。逆に圧力が小さくなると、たれびんの中の空気がもとに戻り、水が出て行くので、浮力が大きくなります。これは液体(水)中の物体は、物体が排除した液体(水)の重さに等しい浮力を受けるというアルキメデスの原理によって説明することができます。

 このように簡単な科学工作の中にも科学の基本的な原理が隠れています。皆さんの周りの色々な現象に隠れている科学の原理を捜してみてください。

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